2021.12.17
#05 大事なことは、どれだけ柔軟に対応できるかどうか。
ペグズホーム 大津宏信さま
人と違うことでチャレンジしてみたい
住宅リフォームを選んだ、迷いなき挑戦
ユニフォームの胸にはテントをモチーフにした自社のロゴ。ペグズホーム代表の大津宏信さん(35歳)は、仕事の中にも遊び心を忘れない。屋号の由来はキャンプで使うペグ。「ペグはテントを固定する杭、すなわち釘ですので、僕の趣味と仕事にぴったりだと思い、この名前にしました」。
住宅のリフォームを解体から水回り、外壁なども含めて一手に請け負えるのが、ペグズホームの強みだ。
大津さんが独立したのは2020年7月のこと。折しも感染症のパンデミックが猛威を振るうなかでの挑戦は、自身にとっても大きなチャレンジだったという。
「職人の仲間は木造の建売住宅か注文住宅の大工なんですよ。独立するときは新築も選択肢のひとつだったのですが、みんなと同じことをしてても面白くないかなと。人とは違うことをして、それで仕事になったら楽しいかなって。職人として独立するのは当たり前。このタイミングでのひとり立ち、そしてリフォームを選んだのは、チャレンジです」
17歳のときに「職人ってかっこいいな」と思い、兄の友人の紹介で、新築工事を請け負う大工の親方に弟子入りした。独立までの間は、総合格闘技のプロ選手としてリングに上がりつつ、大工仕事も続けた。
「自分がいいな、やってみたいなと思うことに迷いはないです」。一度決めたらブレずにまっすぐ。チャレンジャーとしての心構えが、大津さんの心の中に一本の軸としてある。
大事なことは、どれだけ柔軟に対応できるかどうか
リフォーム工事の現場では、臨機応変に対応できる柔軟さが求められるという。すでにあるものと、これから作るもの。それらを融合させるためには、常に考えながら進めていく必要がある。言わば創意工夫。「壁の内側がどうなっているかは現場ではじめてわかること」といった難しい局面もあるが、それも含めて楽しさ、やりがいを感じると笑顔で語る。
「弟子入りしたころは、電動工具やエア工具を使わせてもらえなかったです。電のこではなく手切り、釘も玄翁を使って手で打ちます。今思うと、それが基本ですよね。職人としての腕の良し悪しはまず自分の手。手作業ですよね」
当時の教えを懐かしく思い、「最初は親方の真似。そこから自分のスタイルをつくりあげていくもの」と、言葉をつなぐ。親方から叩き込まれた基本は、リフォームの現場でも大いに役立っていると、感謝を忘れない。
道具に使われるのではなく、自分が道具を使いこなす
大津さんにとってHiKOKI製品は、親方から続く職人の道具だ。電動工具に求めるものを、軽さ、頑丈さ、そして精密なことだと語る。とくに精密な仕事ができるかどうかは、実際に使ってみてはじめてわかること。
「HiKOKIの電動工具を色々と試してきましたが、自分の手にフィットしたのは押し切り。
マルチボルト(36V)コードレス卓上スライド丸のこはもう、最高にぴったりです。仕上げものを切るときに使いますが、框とか留めで、一発でくっつけないといけないときに、その精度がとても違います」
部屋の中から見える “仕上げ”作業には、より一層“きれいであること”が求められる。そのためには、道具が自分の手にどれだけ馴染むかが重要だ。大津さんは電動工具に繊細なコントロールができることを求める。パワーがある電動工具を使う場面では、きれいに仕上げるために自分で加減しながら進めていく。その所作は「道具に使われるのではなく、自分が道具を使いこなす」を体現していた。
大津さんは、職人仲間にもHiKOKIを勧める
「職人仲間には道具好きが多い。集まるとインパクトドライバは何がいいかとか、電動丸のこは何を使っているかとかをみんなで話します。新しい製品もたくさん出てきているんで、そこから自分に合う道具を選ぶのが大事。僕にとってはHiKOKI製品が使いやすいから、仲間に推してます」
他の職人や大工仲間の間では、「HiKOKIの製品はパワーがある」と評判だ。大津さんはパワーだけではなく繊細なコントロールができることを伝えているという。
ひとえに大工といえども、新築だったりリフォームだったりと業種はさまざま。実際に愛用しているからこそ、人に勧める理由に説得力がある。
あなたにとって職人の道具とは。
臨機応変が求められるリフォーム工事では、ひとつとして同じ現場はない。常に最適かつ最短な方法を考え、創意工夫し続ける大津さんは、電動工具に対してこう語る。
「仕事ができる人は道具の扱いも上手い。良い仕事をするための道具選びは、自分のスキルアップにもつながります。それに、新しい電動工具を導入すると早く試したくなりますし、モチベーションアップにもつながる。新しい製品を使って、仕事がさらによくなればと思います」
大津さんの電動工具は、趣味のキャンプでも大いに役立つという。焚き火で使う薪を電動工具で切って持っていったり、火熾しに電動ブロワを使うなど、仕事はもちろん、アウトドアフィールドでも“創意工夫”を欠かさない。